バイクとバイクツーリングの世界に惹かれた、リターンライダーです。 DUCATI Multistrada 1200

自動二輪免許を取って2年目の春だった。
あるきっかけで、北海道に行きたいと、熱望しはじめた。
その年の夏に、思い切って行った。

北海道に上陸した際、信じられない気分だった。
本当に北海道に居る。バイクと供に。(当時はHONDA XLR BAJA 250)
北海道はツーリング天国だと聞いたことがある。
自分には無縁だと思っていた。独身貴族ならまだしも、
家族があり、この歳になっては、未来永劫、夢だという諦念しかなかった。

雲の上を走っているようだった。浮き足立った(浮きバイクという言葉があるのだろうか)
気分で一泊、二泊した。三日目の予定は、標津町だった。
弟子屈町から、標津町に入った辺からのことだった。
急に空気が変わったと感じた。
「ここからこそが北海道だよ」という声が聞こえた気がした。

直線道路+草原+快晴+澄んだ空気=答えを出したくない気持ちのまま、只、走った。
北二十五号で、あるライダーがバイクを降りていた。
微かな笑みと、照れが合わさった表情だった。
私よりは若いが、ある程度の年配。見るからに、初めて道東に来て、ライダーの感性が、光景にとらわれている風情だった。
つまり、「同志」であった。

彼は、止まるべきして、止まり、たたずむべきして、そこに立っていた。
私は、止まらずに走っていた。人とバイクの全身が、空気と、光にくるまれていた。

開陽台に着いた。
開陽台については事前に調べていた。

北海道ライダーの聖地。展望台が新設された。朝焼けと夕焼けが綺麗。
満点の星空。330度の地平線。ハイジの家。ライダー定食。
無料キャンプ場。

色とりどりのテントが張られていた。
若きライダー達。北海道、開陽台の常連達。道東が身についていることでしょう。
そんな彼ら達のことが、羨ましくとさえ思う。

比較して、初めての私は、何もかもが新鮮だ。
そのことを知れば、彼らは私のことを羨ましく、懐かしく思うのだろうか。
昔、自分にもそんなときがあったな。と。

しばらくすると、北二十五号でたたずんでいた「同志」が来た。
テントサイトを見ていた。さっきと同じく、笑みと照れがある表情だった。

今、彼の胸中でも、新鮮さと羨望の念がシーソーしているはずだった。
なぜなら、彼は、「同士」なのだから。

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